公開日:2025/10/26
同棲・半同棲とは
“同棲”とは、ふたりが同じ住まいに暮らすことを意味します。“半同棲”とは、たとえばお互いに別々の住まいを持ちながら、生活の多くを一緒に過ごす、あるいは週末中心で“ほぼ同棲”に近い形で暮らすスタイルを指します。
LGBTカップルの場合、法制度・暮らし方・住環境の観点で一般的な異性カップルとは異なる配慮が必要なケースもあり、住まい選び・暮らし方の工夫が役立ちます。
メリット
LGBTカップルが同棲・半同棲を選ぶことで、以下のようなメリットがあると感じられています。
- 経済的なメリット 
 住まいを共有することで家賃・光熱費・インターネット・家具家電といった初期・維持費を二人で分担でき、単身で暮らすよりもコストが抑えられる傾向があります。
- 精神的な安心・支え合い 
 日常的にパートナーがそばにいることで、心の拠り所・相談相手が近くにある安心感があります。LGBTカップルの場合、多くの場面で「自分らしく暮らせること」「理解してもらえること」が重要な要素となるため、住まいを共有することでその安心感が増すことがあります。
- 生活の質・時間の共有が増える 
 一緒に暮らすことにより、趣味を共有したり、家事・食事を一緒にすることで「二人らしい暮らし方」の幅が広がります。恋人関係から生活パートナーへと進むステップとして、同棲・半同棲は有効な選択肢になり得ます。
- ライフスタイルの自由度・選択肢の増加 
 異性カップルの“結婚・子ども”などの一般パターンにとらわれず、自分たちのペース・住み方・暮らし方を設計しやすいという点もあります。半同棲であれば「ほど良い距離感」を保ちながら、仕事・趣味・友人関係を維持しやすいスタイルとも言えます。
デメリット・注意すべき点
一方で、LGBTカップルが同棲・半同棲を選ぶ際には、一般カップルにもある課題に加えて、特有の配慮すべきポイントもあります。
- プライバシー・生活リズムのズレ 
 同じ住まいを共有すると、生活時間・趣味・睡眠・来客の有無など、各自の生活リズムがぶつかることがあります。一人になりたい時間・趣味の時間が確保しづらくなるとストレスになり得ます。実際に「同棲して良くなかったこと」のトップには「一人になれない」という声もあります。
- 住居契約・入居時のハードル 
 LGBTカップルの場合、契約書や入居申込書の性別・続柄欄、保証人・連帯保証人の要件などで通常のカップルと異なる説明を求められることがあります。入居審査や契約の際に「同性カップルでの申込可否」「来訪者・郵便物の記載・扱い」などの配慮が十分でない物件もあるため、事前確認が重要です。
- 法的/制度的な不安定さ 
 住まいや資産、契約という観点では、法的に異性カップルの配偶者としての扱いや、婚姻・法定相続・公的扶助・住宅ローン等の制度が完全に整備されていない場合があります。LGBTカップルとして住まいを共有する際には、万一のとき(別居・解消・事故・病気など)に備えた取決めも考えておく必要があります。
- 関係性の変化・マンネリ化のリスク 
 「いつも一緒にいる」ことで、生活が共有され過ぎて恋人関係としての“特別感”が薄れ、「ただの同居人」のように感じてしまうことも報告されています。実体験として、LGBTカップルの中でも「同棲をきっかけに関係が変化した」という声があります。
住まい選び・暮らし始める前に考えておきたいポイント
LGBTカップルが同棲・半同棲を考える際、より安心して暮らせるように以下の観点を押さえておくと良いでしょう。
- 間取り・住居スペースの確認 
 プライバシーを確保しやすい間取り(例:リビングと寝室が明確に分かれている/廊下がある物件)や、収納・個人スペースが取れる物件を選ぶことで、互いの生活リズムが異なる場合にも配慮できます。例えば、1LDKを選ぶカップルも多く、コストと使いやすさのバランスを考える際のひとつの基準となっています。
- 管理会社・大家さんの姿勢・物件の運用を確認 
 「同性カップルOK」「同性パートナー同居可」という表示があっても、実際には管理運営・近隣住民との関係・郵便物・来訪者対応などに配慮が無いケースもあります。内覧時・契約前に「ふたりで入居する際の手続き・状況」を事前に相談・確認することが安心につながります。
- 周辺環境・街の雰囲気・アクセスのチェック 
 暮らしの安心には、物件そのものだけでなく“街”の雰囲気・アクセス・生活利便施設も重要です。通勤・通学・交通アクセス、買い物・医療機関・友人との距離、また自分たちが安心して暮らせると感じられる地域かどうかも考慮しましょう。
- 契約・生活ルールをふたりで整理しておく 
 家賃・光熱費・家具・家電の分担、来客の頻度・宿泊の扱い、別居・解消時の取り決めなど、口頭でもいいので“暮らし始める前”にふたりで共有しておくと、トラブルを未然に防ぎやすくなります。
- “半同棲”など段階的なスタイルも検討 
 完全な同棲ではなく、互いに別の住まいを持ちながら主要な時間を共有する“半同棲”という選択肢もあります。これにより、生活リズムを保ちつつ距離感を調整できるため、仕事・趣味・友人関係などのバランスを維持しやすいというメリットがあります。- ~LAKIA不動産の視点から見る、住まい選びのヒント~- LGBTカップルの同棲・半同棲のメリットとデメリットとは?- 多様なライフスタイルが尊重される今、「自分たちらしく暮らす」という選択をするLGBTカップルが増えています。 
 同棲や半同棲は、互いの存在をより身近に感じられる大切な一歩であり、安心感や経済的なゆとりを得ながら、日々の暮らしを共に築いていくきっかけにもなります。- 一方で、生活リズムの違いやプライバシーの確保、契約時の対応など、現実的な課題も存在します。 
 特に同性カップルの場合、物件契約の際に「続柄」や「名義」に関する不安を感じることも少なくありません。
 それでも、事前にルールや生活スタイルを話し合い、理解ある不動産会社や地域を選ぶことで、安心してスタートを切ることができます。- LAKIA不動産では、性別や関係性にとらわれず、すべてのお客様が心地よく暮らせる環境づくりを大切にしています。 
 ふたりの新しい生活を始めるその一歩を、どうぞ私たちにお手伝いさせてください。- LAKIA不動産福島店 - 大阪府大阪市福島区福島5-11-23 2階 - TEL 06-6451-3510 
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